男性が高音を練習する時、好きな難曲を原曲キーで歌い続ければ伸びるとは限りません。
サビで毎回声を張り上げ、喉が枯れて終わる練習では、音が出たとしても安定した歌い方が身につきにくくなります。
初めは少し余裕のある曲で声の動かし方を覚え、段階的に高いフレーズへ進む方が安全です。
この記事では、男性初心者が高音練習に使いやすい曲を、取り組む順番と目的に分けて紹介します。
声の高さには個人差があるため、原曲キーにこだわらず、自分に合う高さで練習してください。
高音練習の曲を選ぶ三つの基準
一つ目は、曲全体が高すぎず、サビの一部だけで少し挑戦できることです。
最初から全編で高音が続く曲を選ぶと、良い出し方を見つける前に疲れてしまいます。
二つ目は、メロディが把握しやすく、録音で音程や声の力みを確認しやすいことです。
テンポが速く言葉が多い曲より、フレーズを丁寧に聞ける曲の方が初心者の練習に向きます。
三つ目は、キーを下げても曲の良さを楽しめることです。
原曲の高さに届かなくても、一つか二つ下げてサビを楽に歌えるなら、その曲は十分に練習材料になります。
苦しいまま原曲を繰り返すより、良い声のまま少しずつ上げる方が高音へ近づけます。
最初の土台づくりに使いたい曲
練習を始めたばかりの人は、高音を増やす前に低音から中音の声を安定させます。
福山雅治さんの「桜坂」はテンポが落ち着いており、息継ぎと言葉の入りを確認しやすい曲です。
高音の限界を測る曲ではありませんが、声を押さずに一曲歌えるかを見る最初の録音に使えます。
スピッツの「チェリー」も、明るく軽い響きへ向かう練習に取り入れやすい一曲です。
男性にとってサビが少し高く感じられる場合は、キーを下げて、声量を上げずにメロディが通る高さから始めます。
地声を重くせず、言葉が自然に聞こえる状態でサビへ入れるかを確認してください。
この段階では、最高音の成功より、歌った後に喉が楽であることを優先します。
一曲目で声が重い日は無理に上の段階へ進まず、軽い録音で終えることも上達の一部です。
サビの短い高音を試す曲
低中音が安定してきたら、サビで少し高い音へ上がる曲を使います。
星野源さんの「SUN」はリズムが明確で、声を大きく押すより、明るく前へ運ぶ感覚を確認しやすい曲です。
リズムを追ううちに息が浅くならないよう、一コーラスだけ録音して高い箇所の声質を聞きましょう。
斉藤和義さんの「ずっと好きだった」は、話し声に近い表現からサビでエネルギーを足す練習になります。
熱く歌おうとして最初から音量を上げると、サビで余裕がなくなるため、Aメロは軽く進み、必要な部分だけ響きを増やします。
ここで苦しい音が出た場合は、曲全体を通して消耗する必要はありません。
苦しいフレーズを母音だけで一度歌い、キーを一つ下げた録音と比べます。
楽に聞こえるキーが見つかれば、その高さで数回安定させてから次へ進みます。
高音の持久力を確認する曲
短い高音が通るようになったら、サビで高さが続く曲へ進めます。
Official髭男dismの「Pretender」は男性が挑戦したい代表的な曲ですが、初心者がいきなり原曲キーで通すには負担が大きい場合があります。
最初はキーを下げ、サビの入りで声を張らずに音程へ入れるか、後半まで声が残るかを確認する曲として使いましょう。
back numberの曲も、感情を込めるほどサビで押しやすくなるため、持久力の確認に向いています。
高い音を感情の勢いだけで叫ぶのではなく、少し小さな声で録った時にも言葉が伝わるかを聞くと、無理のない響きを探せます。
この段階で大切なのは、原曲の歌手の声色をそのまま真似しないことです。
プロの高音が太く聞こえても、練習中の自分が同じ声量で歌う必要はありません。
まずは最後まで枯れずに歌えるキーと音量を見つけることで、次の練習が続けられます。
高いロック曲は仕上げの課題にする
ONE OK ROCKやL'Arc-en-Ciel、B'zのように、強い印象の高音がある曲を歌いたい男性も多いでしょう。
これらは目標曲として魅力がありますが、始めたばかりの段階で毎回原曲キーに挑むと、地声の張り上げが習慣になる危険があります。
目標曲は、まず一番苦しいサビだけをキーを下げて録音します。
軽い声で音程が通ること、歌った後に話し声が変わらないことを確認してから、半音ずつ近づけます。
強い高音を作るには、力で一気に登るのではなく、崩れない高さを増やす過程が必要です。
もし裏声なら音に届くのに地声風の音で出ない場合は、失敗ではありません。
軽く届く声を土台にして、別の練習で地声とのつながりを整える方が、ロック曲の高音にも安全に近づけます。
一曲を練習に使う流れ
最初に、課題曲を普段のキーで一コーラスだけ録音します。
声が苦しくなる場所、高音の直前で息が乱れる場所、歌った後に枯れるかをメモしてください。
次はキーを一つか二つ下げ、同じ箇所を歌います。
下げた時に音程が安定し、声が自然に響くなら、元のキーで不足していたのは気合ではなく、余裕です。
そのキーで高音の入りを数日整え、録音が安定してから半音だけ上げます。
比較する録音は、同じ曲の同じ部分を同程度の音量で残すと、声の楽さの違いを判断しやすくなります。
一回の練習で扱う高音曲は一曲か二曲までにします。
高音の後には低めの曲を軽く歌うか、数分休憩し、喉の疲れを残さないようにします。
痛みや強いかすれが出た日は、上達のための我慢だと考えずに練習を止めてください。
初心者が避けたい曲の使い方
採点で点が出たから高音も正しく歌えているとは限りません。
音程が合っていても、首を固めて叫んだ声では、次に同じ音を安全に出せないことがあります。
また、毎回違う高音曲を選ぶと、何が変わったのか比べにくくなります。
まずは土台用の曲と挑戦用の曲を一曲ずつ決め、同じキー、同じ部分を録音して変化を聞く方が効果的です。
まとめ
男性初心者の高音練習では、いきなり難しい曲を原曲キーで歌うより、土台づくり、短い高音、持久力、目標曲という順に進む方が安全です。
「桜坂」や「チェリー」で声を整え、少し高いサビへ進み、余裕ができてから難曲を課題にしてください。
曲は試験ではなく、発声を実際の歌へ移すための道具です。
キーを調整し、録音で楽に響く声を確認しながら続ければ、高音を無理に押さずに歌える範囲が少しずつ増えていきます。






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