サビでだけ高音が出ないのはなぜ?Aメロは歌えるのに崩れる理由

サビでだけ高音が出ないのはなぜ?Aメロは歌えるのに崩れる理由 高い声の出し方

Aメロは気持ちよく歌えるのに、サビに入った途端に高音が詰まることがあります。
一音だけなら出せる高さでも、曲の流れの中では声が裏返ったり、喉が苦しくなったりします。
この場合、最高音だけを練習しても、同じところで崩れることが珍しくありません。

サビの高音は、それ以前の歌い方によって難しさが変わります。
AメロやBメロで声を重くし過ぎること、サビの入口で息と音量を使い切ること、曲のキーが現在の持久力に合わないことが重なるからです。
サビまでを一続きとして整えると、高い音への入り方は大きく変わります。

一音で出る高音が曲では出ない理由

発声練習では、準備をしてから一つの音に集中できます。
実際の歌では、低い音の歌詞を続け、息を使い、気持ちも盛り上げた後に高音がやってきます。
同じ音程でも、そこへ到着する時点の喉と息の状態が違えば、結果は変わります。

たとえばサビの最高音だけを「うー」で出せる人でも、Aメロを太い声で歌った直後には同じ軽さへ切り替えられない場合があります。
出せるかどうかではなく、前の音から無理なく入れるかどうかが曲での実力です。
高音だけを切り出す練習に加えて、サビ前からの二小節を練習対象にしてください。

Aメロを太く歌い過ぎるとサビで重くなる

低めのAメロでは、地声らしい厚みが自然に出やすく、歌っていて安心感があります。
その声を表現として強く作り過ぎると、上がる場面でも同じ重さを保とうとしてしまいます。
Bメロの終わりで既に顎が上がり、首が固いなら、サビの最高音で急に楽になることは難しいです。

一度、Aメロを通常の七割ほどの音量で歌ってみます。
暗く太く響かせるより、言葉が伝わる軽い声を残したままBメロへ進み、その状態でサビへ入ります。
最高音の苦しさが減るなら、原因は音域だけではなく、低い部分から運んでいた重さです。

サビの入口で全力を使わない

サビは盛り上げたい場所なので、一音目から大きく出しやすいものです。
しかし、最初に息と声量を使い切ると、後ろにある長い高音やさらに高い音へ余裕が残りません。
聞かせどころが後半にある曲ほど、入口の出力を抑えることが必要です。

練習では、サビ全体を小さめの「うー」で通し、どこに最高音と長い音があるかを確認します。
次に歌詞を戻しても、一音目は八割ほどにとどめ、最も大事な音へ向けて響きを集めます。
勢いで大声を出すより、最後まで音程と声が残る歌い方の方が、結果としてサビらしく聞こえます。

高音へ向かって体を持ち上げない

音が上がると、顎を上げ、胸を持ち上げ、上へ届かせようとする動きが起こりがちです。
この姿勢は喉周りを固くし、伸ばしたい声を押し込めることがあります。
高音は物理的に上へ手を伸ばすものではなく、声の使い方を軽く調整して当てる音です。

サビの跳躍がある箇所を、「ウオー」やリップロールで一度歌います。
高い音に上がる瞬間に膝を少し緩める、手を下へ動かすなど、体が上へ突っ張らない合図を作るのも一つの方法です。
顎を固定せず、音が高くても首が楽なまま通る声量を見つけてください。

母音と歌詞が高音を難しくすることもある

発声では出るのに実際の歌詞で失敗する場合、最高音に置かれた母音が苦手な形かもしれません。
横に広がりやすい「い」や「え」、開き過ぎる「あ」は、高い場所でそのまま強く歌うと詰まりやすくなります。
言葉が自然に聞こえる範囲で、口を横へ引かず、少し丸い通り道を作ると楽になることがあります。

まず最高音を「うー」で歌い、次に本来の母音だけを使い、最後に子音を戻します。
この順で崩れる段階が見つかれば、サビ全体を繰り返すより狙いが明確になります。
歌詞を変えてしまうほど大げさな母音変更ではなく、喉が楽に保てる微調整を探してください。

キーが合わない時は練習の質が落ちる

サビの多くがぎりぎりの高音に置かれている曲では、技術を整える前に疲れやすくなります。
一回だけ届く音でも、曲の中で何度も出せなければ、現在の練習キーとしては高過ぎる場合があります。
原曲にこだわって毎回張り上げれば、高音を楽にする練習ではなく、苦しい癖の反復になります。

カラオケでは、まず一つか二つキーを下げ、サビを三回続けても喉が変わらない高さで練習します。
そこで軽い入り方と息の配分を覚えてから、半音ずつ戻す方が確実です。
下げたキーで歌うことは逃げではなく、正しい動きを身につけるための設定です。

サビを直す練習の順番

最初に、Aメロからサビまでを録音し、どの時点で声が重くなっているかを聞きます。
次に、サビ前二小節からサビの最高音までをリップロールまたは「うー」で通します。
声が楽になったら、母音だけ、歌詞、小さめの伴奏という順に戻します。

最後は曲全体を歌い、サビ直前でも息が残っているか、最高音後に話し声が枯れていないかを確認してください。
痛みがある、歌うたびに音域が狭くなる、翌日まで声が戻らない場合は、練習を中断する目安です。

まとめ

サビでだけ高音が出ない時は、最高音の能力だけでなく、Aメロから運ぶ声の重さ、サビの入口の出力、歌詞の母音、キー設定が関係します。
低い部分を少し軽くし、サビを最初から全力で押さず、短い区間で楽な高音への道筋を作ってください。
一音を無理に当てるより、曲の流れの中で繰り返し通る歌い方の方が、本番で使える高音になります。

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