ミックスボイスができない理由とは。頑張っているのに出ない人が見直したいこと

高い声の出し方(ミックスボイス)

「練習しているのに、ミックスボイスができない。」
「裏声は出るけど、地声とうまくつながらない。」
「高い声を出そうとすると、結局張り上げになってしまう。」

こういう悩みはとても多いです。

ミックスボイスができないと、つい
「自分には向いていないのかな。」
と思ってしまいますよね。

でも実際は、できない人の多くが才能不足で止まっているわけではありません。
ただ、声の出し方のどこかに少しズレがあって、そこで引っかかっていることがほとんどです。

この記事では、ミックスボイスができない人に多い理由を、できるだけわかりやすく整理していきます。
あわせて、何を見直すと前に進みやすいのかもお話しします。

ミックスボイスができないのは、よくあることです

まず知っておいてほしいのは、ミックスボイスは最初から簡単にできるものではないということです。

低い声は出せる。
裏声も出せる。
でも、その間がうまくつながらない。

これはかなり自然なことです。

ミックスボイスは、地声と裏声のいいところをうまく近づけていくような作業です。
だから、どちらか一方が出るだけでは足りません。
その間をどうつなぐかが難しいんです。

なので、できない期間があること自体は普通です。
大事なのは、そこで無理に押し切らず、何が原因で止まっているのかを見つけることです。

ミックスボイスができない理由

地声を強く出しすぎている

とても多いのがこれです。

高い声を出そうとしたときに、地声のまま頑張って押し上げてしまう人は本当に多いです。
本人としては「しっかり出している」つもりでも、実際には喉に力が入りすぎて、声が重くなっています。

この状態だと、ある高さまでは出ます。
でも、そこから先で急に苦しくなったり、声が詰まったりしやすくなります。

ミックスボイスは、ただ地声をそのまま上に持っていくことではありません。
地声の強さを少し軽くしながら、高い音でも続けられる形に変えていくことが大切です。

高音で毎回苦しくなる人は、まず
「もっと強く出す」
ではなく、
「少し軽くしても声が残るか」
を見たほうがいいです。

裏声が弱くて、つなぐ土台が足りない

逆に、地声ではなく裏声側に原因がある人もいます。

裏声は出るけれど、息っぽくて弱い。
細くて、すぐに消えそうになる。
このタイプの人は、地声から裏声へ行くときに差が大きくなりやすいです。

差が大きいと、つなげようとしてもうまくつながりません。
地声から急に軽くなりすぎて、別の声みたいに聞こえやすくなります。

ミックスボイスは、地声だけで作るものでもなければ、裏声だけで作るものでもありません。
だから、裏声が不安定な人は、まず裏声をもう少し使いやすくすることが大切です。

裏声が弱いままだと、ミックスボイスも育ちにくいです。

地声と裏声の差が大きすぎる

これもかなり大きな理由です。

地声は太くて強い。
裏声は細くて弱い。
この差が大きい人ほど、間をつなぐのが難しくなります。

ミックスボイスができないときは、
「ミックスボイスそのものが出ない」
というより、
「地声と裏声が離れすぎていて、途中の声が作りにくい」
ということが多いです。

この場合は、地声を少し軽くする練習と、裏声を少ししっかりさせる練習の両方が必要になります。
どちらか片方だけ頑張っても、なかなかうまくいきません。

口の形や母音で崩れている

発声練習では少しできるのに、歌になると急にできなくなる人もいます。
この場合、口の形や母音が影響していることがあります。

たとえば、
「あ」は出しやすいけど、
「い」になると急に苦しくなる。
「え」になると喉が締まりやすい。
こういうことはよくあります。

声は、喉だけで決まるわけではありません。
口の開き方や舌の位置が変わるだけでも、出しやすさはかなり変わります。

なので、ミックスボイスができない理由が、実は
「声そのもの」ではなく
「母音の作り方」
にあることもあります。

練習では出るのに歌になると崩れる人は、ここを疑ったほうがいいです。

力みが強く、喉まわりが固まっている

頑張り屋の人ほど起こりやすいのがこのパターンです。

高い声を出したい。
失敗したくない。
そう思うほど、首や顎や舌に力が入りやすくなります。

すると、声はますます出しにくくなります。
苦しいからもっと力む。
もっと力むからもっと苦しくなる。
この悪い流れに入ってしまうんです。

ミックスボイスは、力がゼロで出るわけではありません。
でも、必要以上の力みは明らかに邪魔になります。

高音で顎が上がる。
首が固まる。
顔まで力が入る。
こういう人は、声そのものより先に、余計な力を減らすことが大切です。

練習の順番が合っていない

これも見落とされやすいです。

いきなり高い音で練習する。
いきなり大きい声でやる。
いきなり曲でやる。

こうなると、難しすぎて何が悪いのか分からなくなります。

ミックスボイスは、最初から完成形を狙いすぎないほうがうまくいきます。
まずは出しやすい高さで、無理なくつながる感覚を探す。
それから少しずつ音を上げる。
最後に歌に入れていく。

この順番のほうが、かなり身につきやすいです。

実際のレッスンでも、「曲だと全然できません」という人に、もっと低い音で短いフレーズからやってもらうと、急にコツが見えることがあります。
こういう人は多いです。

できていないのに、できているつもりになっている

少し厳しく聞こえるかもしれませんが、これもよくあります。

たとえば、
高い裏声が出た。
だからミックスボイスだと思った。
あるいは、
苦しいけど高い地声が出た。
だからできたと思った。

でも実際には、ただ裏声が出ているだけだったり、地声を張り上げているだけだったりします。

ミックスボイスは、
高い声が出たかどうかだけでは判断しにくいです。
大事なのは、
低い声から上がっていったときに自然につながるか。
急に別の声になりすぎないか。
何回やっても近い感じで出せるか。
こういうところです。

だから、自分の感覚だけで決めず、録音して聞くことがとても大切です。

体の疲れや声の不調がある

これは意外と軽く見られがちですが、かなり大事です。

寝不足の日。
たくさんしゃべった日のあと。
喉が乾燥している日。
風邪気味の日。

こういう日は、いつもの声が出にくくなります。
その状態で無理にミックスボイスを出そうとしても、うまくいかないことがあります。

なので、いつもより明らかに声が出にくい日は、
「自分は下手だ」
と決めつけないことも大切です。

もし強い痛みやかすれが続くなら、無理に練習を続けず、耳鼻咽喉科などの専門家に相談してください。

ミックスボイスができない人は、何を見直せばいいのか

まず見直したいのは、
高音で頑張りすぎていないか
です。

苦しくなるところまで無理に出しているなら、少し低い音からやり直したほうがいいです。
ミックスボイスは、限界の高さで作るものではなく、出しやすいところから育てていくものです。

次に、
裏声が弱すぎないか
を見てください。
裏声が細くて不安定なら、ミックス以前に裏声を使いやすくする練習が必要なことがあります。

そして、
録音して確認すること
も大切です。
自分ではつながっているつもりでも、録音すると途中から急に声が変わっていることはよくあります。

最後に、
歌でいきなり完成を目指さないこと
です。
短い音型でつながる。
出しやすい母音で少し感覚をつかむ。
そこから曲に近づけていく。
この流れのほうが、結果的に早いです。

まとめ

ミックスボイスができない理由は、
ただ才能がないからではありません。

地声を押し上げすぎている。
裏声が弱い。
地声と裏声の差が大きい。
口の形や母音で崩れている。
力みが強い。
練習の順番が合っていない。
こういったことが重なって、できない状態になっていることが多いです。

だから大切なのは、
「もっと頑張ること」
よりも、
「どこで崩れているかを見つけること」
です。

ミックスボイスは、一気に完成するものではありません。
前より少し裏返りにくくなった。
前より少し苦しくなくなった。
録音したら前よりつながって聞こえた。
その積み重ねで育っていくものです。

焦らず、でも感覚まかせにしすぎず、1つずつ整えていきましょう。

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