「高い声が出ない」
「出ても苦しい」
「サビになると喉が詰まる」
歌を始めたばかりの人ほど、ここで悩みます。
でも最初に言っておきたいのは、高い声が出ないのは珍しいことではないということです。
むしろ多くの人が、最初は「高い声=力を入れて出すもの」だと思って失敗します。
実は、高い声は頑張って押し出すより、余計な力を抜いて、出しやすい形を覚えるほうが大事です。
この記事では、歌の初心者向けに、難しい言葉をなるべく使わず、分かりやすい高い声の出し方を紹介します。
高い声が出ない一番の原因は「力みすぎ」
高い声が出ないとき、多くの人はこうなります。
- 顔に力が入る
- 首が固くなる
- 喉をギュッと締める
- 強く張り上げる
すると、一瞬高い音に届いたように感じても、声が細くなったり、ひっくり返ったり、すぐ疲れたりします。
つまり、初心者がまずやるべきことは
「もっと頑張る」ではなく「余計な力を減らす」
です。
高い声は、無理やり持ち上げるものではなく、楽に出る形を育てていくものだと思ってください。
まず知っておきたいこと:高い声には「段階」がある
初心者の人は「高い声」と聞くと、いきなり歌手みたいな力強いハイトーンをイメージしがちです。
でも実際は、順番があります。
最初は、
- まず軽く高い音に触れる
- 次にその音を安定させる
- そのあとで少しずつ強さを足していく
この流れです。
最初から「強くて太い高音」を狙うと、ほぼ確実に喉を締めます。
なので、最初は細くてもいいから、楽に届く高い声を見つけることが大切です。
初心者が最初にやるべき3つのこと
1. 小さい声でいいので、楽な高い声を出してみる
いきなり歌わなくて大丈夫です。
まずは「うー」や「ほー」で、ため息の延長みたいに軽く出してみてください。
ポイントは、大きな声にしないことです。
高い声が出ない人ほど、出そうとして声を大きくしがちです。
でも最初は逆です。
小さめで、軽く、無理のない声で試します。
「これなら苦しくないな」という高さがあったら、それが今のあなたのスタート地点です。
2. いきなりサビを歌わない
これも大事です。
高い声を出したいとき、みんなすぐ好きな曲のサビを歌いたくなります。
でもサビは難しいです。なぜなら、そこまでの流れも含めて歌わないといけないからです。
高い音そのものだけが問題ではなく、その音に入る前の歌い方で失敗していることがよくあります。
なので練習するときは、サビ全部ではなく、短い1フレーズだけにしてください。
たとえば、
- 高い音を含む短い部分だけ抜き出す
- そこだけ何回かやる
- 苦しかったら音を少し下げる
これだけでかなり変わります。
3. 「今日は出ない日」があっても気にしない
声は毎日同じではありません。
寝不足、疲れ、乾燥、緊張、話しすぎ。
こういうことで、高い声はすぐ変わります。
だから1日うまくいかなかったからといって、
「自分は高い声に向いてない」
と決めなくて大丈夫です。
高い声は筋トレと少し似ています。
1回で急に完成するというより、少しずつ楽になる日が増えていくものです。
高い声を出しやすくする簡単な練習法
ここでは、初心者でもやりやすいものだけを紹介します。
1. ハミング
口を閉じて「んー」と出す練習です。
これはとてもおすすめです。
喉を押し込みにくく、声の響く場所をつかみやすいからです。
やり方は簡単です。
- 口を軽く閉じる
- 「んー」と優しく出す
- 低い音から少しずつ上げていく
- 苦しくなったらすぐやめる
ポイントは、頑張らないことです。
「響いてる感じが少しあるな」くらいで十分です。
2. 唇をブルブルふるわせる練習
唇を軽く閉じて、「プルルルル」と震わせる練習です。
うまくできない人は、指で軽く口角を支えても大丈夫です。
これは、喉に力が入りすぎる人に向いています。
高い声が苦しい人ほど、意外とこの練習のほうが楽に上がれます。
低い音から少しずつ上げて、また下げる。
サイレンみたいにやると分かりやすいです。
3. 裏声をやさしく出す
初心者は「裏声は弱いからダメ」と思いがちですが、そんなことはありません。
むしろ高い声の入口として、とても大切です。
まずは、
- 「ふー」
- 「ほー」
- 「うー」
のような出しやすい音で、軽く裏声を出してみてください。
かすれても大丈夫です。
最初からきれいじゃなくていいです。
まずは高い音に力まず触れることが大事です。
やってはいけない練習
高い声を出したい人が、やりがちな失敗もあります。
1. 叫ぶように張り上げる
一番ありがちな失敗です。
出ないからもっと押す。
押すからもっと苦しくなる。
苦しいからさらに力む。
この流れに入ると、喉を痛めやすくなります。
2. ずっと同じ曲だけで練習する
好きな曲だけを歌うのは楽しいですが、その曲が今の自分に合っていないと、悪いクセが強くなることがあります。
「この曲だと妙に出しやすい」
「この人の歌い方だと高い音が楽」
こういう相性は本当にあります。
逆に、真似すると苦しくなる歌手もいます。
初心者のうちは、無理なく真似しやすい声の人から入ったほうが上達しやすいです。
3. 痛いのに続ける
これは絶対にやめてください。
練習していて、
- 喉が痛い
- 声がガラガラになる
- 終わったあと話し声まで変になる
こういう状態なら、その練習は合っていません。
高い声の練習は、多少の難しさはあっても、痛みを我慢してやるものではないです。
初心者におすすめの練習の順番
「結局、何からやればいいの?」という人は、この順番でやってみてください。
1日5〜10分でOKです
- 深呼吸して肩と首の力を抜く
- ハミングを軽くやる
- 唇ブルブルの練習を少しやる
- やさしい裏声を出す
- 短いフレーズだけ歌う
- 苦しくなったらその日は終わる
これだけです。
大事なのは、毎回限界までやらないことです。
「少し楽になったかも」で終えるくらいがちょうどいいです。
高い声は「才能ゼロか100か」ではない
高い声の出やすさには個人差があります。
もともと高音が得意な人もいれば、低めの声が得意な人もいます。
でも、それは
「伸びない」
という意味ではありません。
多くの人は、今の自分の出し方が合っていないだけです。
- 力みを減らす
- 軽い高音に慣れる
- 自分に合う歌い方を見つける
- 少しずつ範囲を広げる
この流れで、今より楽に高い声が出るようになる人は多いです。
まとめ|高い声は「頑張る」より「楽に出る形を覚える」
最後に大事なことをまとめます。
高い声を出したいなら、まず意識してほしいのはこの3つです。
1. 力で押さない
2. 小さく軽く練習する
3. 短いフレーズで少しずつ慣れる
初心者ほど、「強い高音」を急いで求めてしまいます。
でも本当は、先に必要なのは楽な高音です。
楽に出る高い声が見つかると、そこから少しずつ安定して、歌でも使いやすくなっていきます。
高い声は、気合いでねじ伏せるものではありません。
喉に無理をさせず、出しやすい形を育てていくものです。
焦らず、毎日少しずつ試してみてください。
昨日より少し楽に出たなら、それはちゃんと前進です。

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