髙松瞳の歌声はどう変わった?=LOVEデビュー・休養・復帰後の歌唱変遷

=LOVE加入から現在まで髙松瞳の歌声の変遷をたどる記事のアイキャッチ シンガー

髙松瞳さんの歌声は、デビュー時の明るさを失わずに、その声を誰のために使うかが大きく変わりました。
16歳で初代センターを任された頃は、グループの顔として自分が輝かなければならないという重さを抱えていました。

2019年から約1年間の休養を経て復帰すると、同じ中央へ戻っても、立つ意味が変わります。
自分がキラキラしたいという夢だけでなく、待ってくれたファンを幸せにするために歌うという意識が前へ出るようになったのです。

さらに表題曲のセンターを固定しない道を選び、現在は主人公になるだけでなく、別のメンバーの主人公像を支える役割も担っています。
この変化を、2017年のデビュー、休養、2020年の復帰、ソロ曲、センター交代後の活動までたどります。

2017年|16歳でセンターになり、全員の未来まで背負おうとした

髙松さんは、2017年に=LOVEのメンバーとしてデビューしました。
最初のシングルからセンターを任されましたが、完成された絶対的エースとして選ばれたわけではありません。

当時の本人は、センターだから自分一人が目立てばよいとは考えず、歌とダンスの水準を上げてグループ全体を引っ張りたいと話していました。
16歳で、自分の成功だけでなく、まだ始まったばかりの12人の未来まで考えていたことになります。

一方で、後年振り返ると、当時はセンターという立場の特別さを十分に理解できていませんでした。
前へ進むほど期待は増えますが、その期待をどのように受け止めればよいかを整理する余裕はなかったのです。

デビュー曲「=LOVE」は、髙松さんが一人で支配する作品ではなく、メンバー全員を紹介する出発点でした。
それでも最初に中央へ立ったことで、彼女の明るい声と笑顔が、グループの第一印象になっていきます。

デビュー時に=LOVEの初代センターを務めた髙松瞳

2017〜2019年|王道曲の中心で、歌うほど心が休まらなくなった

「僕らの制服クリスマス」「Want you!Want you!」「探せ ダイヤモンドリリー」と、髙松さんは初期の表題曲でセンターを重ねます。
明るい王道曲から切なさのある曲まで、グループの物語は彼女の声を入口に広がりました。

周囲からは圧倒的なセンターに見えていても、本人の中は同じではありませんでした。
後年、センターだった時期は心が落ち着いていたことがなく、がむしゃらになりすぎて落ち込むこともあったと振り返っています。

歌やダンスの技術だけでは解決しにくい苦しさです。
良い歌を届けても、次はさらに良い姿を求められる。
中央に立つ限り、成功した日の直後から次の不安が始まります。

2019年9月、髙松さんはデビュー2周年コンサートを区切りに活動を休止しました。
公式発表では、以前から体調不良が続き、療養が必要と判断されたことが説明されています。
歌声から健康状態を推測することはできませんが、本人の回想からは、センターへの向き合い方も大きな負担になっていたことが分かります。

2019〜2020年|歌わない一年で、初めてグループを外から見た

休養中、髙松さんは=LOVEの活動を客観的に見るようになりました。
ステージに立っていた時には気づききれなかった、メンバー一人ひとりの努力も見えるようになります。

ファンから届くメッセージを毎日読みながらも、すぐに復帰を決めたわけではありません。
転機は、コロナ禍に制作されたリモート楽曲への歌唱参加でした。

映像に出なくてもよいから歌ってみないかと声をかけられ、久しぶりに歌います。
そこで生まれたのは、センターへ戻らなければという義務感より、ファンに会いたいという気持ちでした。

この一年は、歌唱技術を増やした期間として語るより、歌う理由を組み直した期間として重要です。
自分の姿を輝かせるために始めたアイドル活動が、待っている人へ何を返せるかという問いに変わりました。

2020年|「青春“サブリミナル”」で同じ中央へ戻り、違う目的で歌った

2020年9月、髙松さんは3周年コンサートで活動を再開しました。
続く8thシングル「青春“サブリミナル”」では、3作ぶりに表題曲のセンターへ復帰します。

戻った場所は、休養前と同じ中央でした。
しかし本人は、ブランクを感じさせないよう努力しながらも、以前の自分をそのまま再現しようとはしていません。

久しぶりのステージで緊張は楽しさへ変わり、歌詞に込められた再会の物語を、12人がそろった喜びとして受け取っています。
メンバーも、隣で髙松さんの笑顔を見ながら歌えることを喜びました。

休養前は、中央に立つ責任を自分の中へ抱え込んでいました。
復帰後は、メンバーとファンがいる景色の中でセンターを受け入れます。
同じ明るい声でも、証明のための声から、再会を分かち合う声へ意味が変わったのです。

休養から復帰し12人で再び歌い始めた髙松瞳

2021〜2022年|「The 5th」とソロ曲で、センターの物語をいったん結んだ

2021年の「The 5th」は、2ndシングル「僕らの制服クリスマス」から5年後を描く作品です。
初期から続いてきた王道センターの物語が、同じ冬の景色を大人になったメンバーで描き直す形になりました。

この時期、周囲は髙松さんが以前よりよく笑い、生き生きと活動するようになったと語っています。
復帰は、元の状態へ巻き戻すことではなく、センター以外の自分も含めて楽しめるようになる再出発でした。

2022年には、初のソロ曲「僕のヒロイン」を担当します。
長くグループの中心で歌ってきた人でも、一曲を一人で歌うことには緊張がありました。
ここでは全員を背負うセンターではなく、メンバーやプロデューサーから受け取った思いを、一人の声で返す歌手になります。

同じ頃、髙松さんは表題曲のセンターを固定しない形を望みました。
中央を手放すことは後退ではなく、グループがもっと多くの表情を持つための選択でした。

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2022〜2024年|主人公を譲ったことで、歌える役が増えた

表題曲のセンターが曲ごとに変わるようになると、=LOVEは失恋、自己肯定、ダークな物語など、異なる色をより強く打ち出せるようになりました。
髙松さんも、中央に立たない作品で別の主人公を支える役割を担います。

一方で、センターを離れたから王道曲しか歌えなくなったわけではありません。
2023年の「Junkies」ではロックナンバーの中央へ立ち、明るい声を客席を奮い立たせる方向へ使いました。

本人は2023年、休養後に「私だからこう表現する」という自分の形を改めて考えられるようになり、以前よりポジティブになったと話しています。
役割を固定されないことで、センターらしく見せるための正解より、曲ごとに自分が何を渡すかを選べるようになったのです。

2024年には、自分がキラキラしたくてアイドルになったものの、現在はファンを幸せにしたいという気持ちが強いと語りました。
休養中に受け取った言葉が、歌う側から返す側へ向きを変えたことがはっきり分かります。

現在|センター経験を、中央に立たない日の強さへ変えた

現在の髙松さんは、初期のようにすべての表題曲で中央へ立っているわけではありません。
それでも、グループの初期を知る人、意見をはっきり伝える人、メンバーの挑戦を支える人として存在感を保っています。

長いセンター経験があるからこそ、新しく中央へ立つメンバーの苦労を簡単に代弁しません。
それぞれにしか分からない重さがあると認めながら、自分は別の場所から曲を成立させます。

2024年の「絶対アイドル辞めないで」は佐々木舞香さんがセンターを務めました。
冒頭に置いた公式MVを現在の例として見ると、髙松さんの変遷は、センターを取り戻す物語ではないと分かります。

自分が主人公になることも、別の主人公を支えることも、同じグループの歌として引き受ける。
それが、初期の「自分が引っ張らなければ」という姿から最も大きく変わった点です。

髙松瞳の現在の歌い方と歌唱力では、中央にいても全員を見せられる声の役割を詳しく整理しています。

変わらないのは、明るい声ではなく前へ進もうとする姿勢

髙松さんの歌声には、デビュー時から明るさと真っ直ぐさがあります。
けれど、変わらず残ったものを声質だけにすると、休養と復帰の意味を見落とします。

初期は、歌とダンスの水準を上げ、全員を引っ張ろうとしました。
復帰後は、ファンやメンバーから受け取ったものを返そうとし、センター交代後は、グループの表現を広げるために自分の位置を変えました。

方法は変わっても、=LOVEを前へ進めたいという方向は変わっていません。
以前は中央で先頭に立つことがその方法でした。
現在は、誰が中央に立っても全員で進める状態を作ることが、その方法になっています。

まとめ

髙松瞳さんの歌唱の変遷は、昔より高音が出るようになったという単純な成長ではありません。
16歳で初代センターを任され、グループ全体を引っ張ろうとする一方、期待を自分の中へ抱え込みました。

2019年からの休養でステージの外からメンバーとファンを見つめ、リモート楽曲をきっかけに、もう一度会いたいという気持ちから歌へ戻ります。
2020年の復帰後は、自分が輝くためだけでなく、待っていた人を幸せにするために歌う意識が強くなりました。

やがて表題曲のセンターを固定しない道を選び、ソロ、ロック曲、別のセンターを支える曲へ役割を広げます。
初期の明るい声を捨てたのではなく、その声を置ける場所が増えたのです。

センターを降りた後も髙松さんが=LOVEの軸であり続けるのは、中央へ戻ろうとするからではありません。
誰が主人公の日でも、グループ全体を前へ進める声になったからです。

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