ソヒ(RIIZE)の歌い方|澄んだ高音と、曲の感情に合わせる声の使い方

RIIZE公式プロフィールに掲載されているソヒ シンガー
RIIZE公式プロフィールに掲載されているソヒ

ソヒの歌を考える入口は、澄んだ高音です。
ただ、軽く明るい音色という説明だけでは、その声の魅力を言い切れません。
甘さの中に少しハスキーな表情もあり、失恋のバラードにも、爽やかなラブソングにもなじみます。

声の持ち味を残しながら、曲ごとに何を伝えるのかを変える。
ソヒの歌い方は、音色と作品への向き合い方を一緒に見ると分かりやすくなります。

高音の明るさに、声の厚みと表情がある

ソヒの声の特徴は、明るさと深さが同居するところです。
透明感や甘さがありながら、少しハスキーな響きもある。
高音にも深みがあるミックスボイスが、声の特徴として評価されています。
細い音で高さだけを示す、という捉え方には収まらない声です。

ここで注目したいのは、高さが上がった時にも声の存在感が残るという、歌の印象です。
澄んでいることと、薄くなることは同じではありません。
甘い響きの中に少しざらつく表情があれば、音色には明るさだけではない奥行きも生まれます。

そのため、ソヒの歌では最高音だけを切り取るより、前後の言葉まで続けて聴くとよいでしょう。
高い声をどれほど長く保てるかに加え、言葉が変わった時にどんな気持ちが伝わるか。
高音の鮮やかさを、歌全体の表現として味わうための視点です。

2026年2月の記事に掲載されたソヒ
2026年2月の記事に掲載されたソヒ。
画像出典:画像掲載元

「ドライフラワー」と初OST|同じ澄んだ声で違う恋を歌う

曲ごとの表現を考えるなら、「ドライフラワー」と「Love on the canvas」がよい組合せです。
前者は別れた後の複雑な気持ち、後者は不器用な初恋のときめきを描きます。
声の明るさが、そのまま主人公の明るい気持ちを意味するわけではないことが分かります。

2024年公開の「ドライフラワー」は、2コーラス目を歌ったカバーです。
ソヒの伸びやかで澄んだ声を一人で聴ける録音であり、日本ツアーでの短いアカペラとは別の歌唱です。
このカバーについては、失恋の感情を立体的に表す歌い手としての魅力も指摘されています。
きれいな声と切ない感情は、両立するのです。

一方、「Love on the canvas」では、制作側が青春の恋を表す要素として、清涼感のある音色を挙げています。
その澄んだ声が、出会いの初々しさにつながります。
声質を保って違う感情を表せます。

どんな気持ちの人が、誰に向かって歌っているのか。
二曲の主人公の違いを意識すると、同じ澄んだ声が伝える感情もつかみやすくなります。

「FIREWORKS」|自分の声と、相手の声を組み合わせる

ミンホとの「FIREWORKS」では、他の歌手と並ぶ時の声の働きが見えてきます。
ミンホは曲を聴いた時、ソヒの爽やかなボーカルを思い浮かべ、共演を依頼しました。
完成後に評価したのも、二人の声の相性でした。

この曲を支えるのは、リズミカルなベースと、ミンホの力強いラップです。
そこにソヒの清涼感あるボーカルが加わります。
強い音の中で、声まで同じ質感にそろえるのではなく、声の違いも曲の魅力にしている組合せです。

ソヒの声だけでなく、前後の声の受け渡しにも耳を向けてみるとよいでしょう。
自分の音色を生かしながら、相手と一つの曲を作る面白さがあります。

録音では緊張を整え、曲には具体的なイメージを持つ

ソヒの歌い方には、声を出す前の準備も関わっています。
「Fame」の録音について本人が語ったのは、余計な考えを減らし、緊張をほぐすことでした。
難しく考え続けるより、録音に必要なことへ集中できる状態を作ろうとしていたのです。

これは、曲の意味を考えずに歌うという話ではありません。
同時期の「Something's in the Water」では、透明な水に黒い墨が広がる場面を思い浮かべていました。
漠然と「悲しく歌う」と決めるよりも、清らかなものに別の色が混ざる具体的な光景を持っています。
ソヒの解釈には、静けさの中の変化をとらえる細かさがあります。

同曲でショウタロウが意識したのも、繊細な歌と不安のニュアンスでした。
ソヒの水と墨のイメージも、その曲の空気に通じています。

本番に向けて緊張を整えることと、曲の景色を思い描くこと。
二つは矛盾しません。
伝えたい感情を持ったうえで、歌う瞬間には余分な力みや迷いに占領されないようにする。
本人の発言からは、そんな準備の方向が見えてきます。

踊る時と、客席に歌を渡す時

RIIZEのステージでは、歌だけに集中できる場面ばかりではありません。
ソヒ自身、2025年のツアー冒頭、「Ember to Solar」から「Siren」へ続く部分の厳しさを語っています。
迫力あるパフォーマンスを続ける負担の中で、歌も届ける必要がありました。

実際の公演でも、「Siren」や「Boom Boom Bass」で、複雑なダンスとソヒらの力強いボーカルの両立が評価されています。
柔らかな曲に合う音色と、動きの大きい舞台での歌唱は、ソヒの中に共存しています。

一方、「Show Me Love」では、客席にメロディーを教えて、一緒に歌う時間を作っています。
ここで必要なのは、観客が受け取り、歌い返せるように歌を渡すことです。
自分の声を聴かせる場面から、周囲の声を引き出す場面へ。
同じライブでも、歌い手の役割は変わります。

ソヒらしい歌唱をつかむなら、澄んだ高音だけでなく、こうした声の使い道にも注目したいところです。
一人の物語を歌う時、共演者と声を合わせる時、観客と一緒に歌う時。
持ち味のある声を、それぞれの曲と場面のために使うことが、歌の表情を豊かにしています。

デビューから表現の場が広がった歩みは、ソヒ(RIIZE)の歌唱変遷で紹介しています。

シンガー人気投票。投票ページはこちら

こちらの記事もおすすめ

コメント

タイトルとURLをコピーしました