REIの歌声の変遷|強く響かせる声から、届ける相手を思う歌へ

2018年「GO!!!」取材時のREI REI(ONE N' ONLY)
2018年「GO!!!」取材時のREI

ONE N' ONLYのREIは、はっきりとした声を持ちながら、曲に合わせてその使い道を広げてきた歌い手です。
力強い歌とラップで前へ出る一方、飾らない声で一緒に歌う楽しさを作り、バラードでは素直な言葉を届ける難しさに向き合ってきました。
低い声が印象に残る現在の姿も、最初から完成していたわけではありません。

EBiSSHでの出発、ONE N' ONLYで増えた選択肢、仲間と歌をつなぐ経験。
そして、自分の表現をどう見せるかだけでなく、誰に向けて歌うかを考えるようになるまで。
REIの歩みは、声の個性を保ちながら、歌に込める目的を変えてきた過程としてたどれます。

2017年、違う声を持つ二人で始めた歌

REIはダンスをしていた時期を経て上京し、EBiSSHに入ってから本格的な歌とダンスのレッスンを始めました。
2017年当時、サウンドプロデュースを担ったKからは、TETTAとREI、それぞれの声の良さを伸ばすことを求められていました。
二人の歌い方を同じ型に揃えるのではなく、異なる個性を生かす出発点だったのです。

翌2018年の「GO!!!」では、その声に新たな強さを加える必要が生まれました。
REIは、それまで自分で歌う機会の少なかったロックを聴き、綺麗に整える以上に、言葉をしっかり届けることを意識したと説明しています。
声に鋭さを加える選択は、曲の勢いに合わせて表現を変える挑戦でした。

この時点で見えてくるのは、単に高い音を出せるようになるという成長ではありません。
自分の声の持ち味を土台にしながら、作品が求める力感を探していく。
同じ年に始まった別の活動では、さらに多様な声と交わることになります。

ONE N' ONLYで、強い歌とラップを自分のものに

2018年に始まったONE N' ONLYの活動は、REIにとって歌い方を広げる機会になりました。
「I'M SWAG」をきっかけにラップにも取り組み、グループの曲調に合う力強い歌唱を学んでいきます。
EBiSSHとは違う攻めた表現が増え、録音そのものを楽しむ気持ちも大きくなっていったと振り返っています。

同時に、ボーカルの仲間が増えたことも刺激になりました。
REIがEIKUから学んだのは、発音の明瞭さや、踊りながらも安定して歌う姿、そして録音への真剣な取り組み方でした。
自分と異なる声を間近で知ることが、声の出し方だけでなく、曲へ向かう姿勢を考えるきっかけにもなったのです。

2020年『ON’O』取材時のREI
2020年『ON’O』取材時のREI。
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2021〜2022年、仲間や聴き手と歌を分かち合う

2021年の「Video Chat」では、力強さを前に出す曲とは違う方向を選びます。
REIが目指したのは、離れた場所にいる人とも気軽に歌えて、明るい気持ちになれる声でした。
技巧を見せることにこだわるより、誰もが真似しやすい自然体の歌い方を選んだのです。

2022年の「STARLIGHT ~未来ノトビラ~」では、歌詞作りや歌割りにもメンバー自身が関わりました。
ボーカルの三人が実際に歌ってみて、誰の声がどの部分に合うかを確かめていく。
REIも、提案と録音を繰り返しながら形にしたと話しています。

与えられた担当部分を仕上げるだけでなく、曲全体の中で自分の声がどう働くかを考える制作でした。
個人の得意な歌い方と、三人で一曲を届けるための歌い方。
その両方をすり合わせる経験が重なっていきます。

ステージでの感覚にも変化がありました。
2022年、REIは以前より冷静にライブへ臨めるようになり、人前で慌てず、自分らしくいられるきっかけをつかんだと話しています。
約五年の実演を経て得た手応えであり、技術を磨くことと、舞台で落ち着いて表現することを別々の課題として捉えていました。

同年の「Good Day」でも、REIは難しく考えすぎず、明るく素直に歌うことを選びました。
強い曲で培った表現に加え、気負わず歌う方向も、自分のものにしていきます。

2023年、飾らず歌うことの難しさに向き合う

2023年のアルバム『Departure』では、リズムの捉え方も新たな課題になりました。
「Call me」のサビでREIが難しいと感じたのは、急がずに歌いながら、平板にもならないことでした。
音の強さだけでは作れない、ゆったりしたノリを探っていたのです。

同年の「You are」は、さらに歌そのものが前に出るロックバラードでした。
REIは、音を装飾するフェイクに頼るだけでなく、まっすぐ歌っても思いが伝わるように意識しました。
切なさは含んでいても、悲しみに沈む曲ではない。
その違いを声に託すことが課題になりました。

ただし、その歌い方は最初から自在にできたわけではありません。
シンプルな言葉ほど伝え損ねる怖さがあり、初めの実演では焦りから歌が硬くなったとREIは話しています。
イベントを重ねる中で少しずつほぐれ、歌詞を自分の言葉として歌う感覚を育てていきました。

強い曲で声を際立たせる経験を積んでも、静かに伝える歌には別の難しさがある。
この時期の変化を、単に歌唱力が上がったという一言では片付けられません。
曲ごとに、聴き手との距離をどう作るかを学んでいたと捉えられます。

仲間のラップから学び、低音を新しい表情に

2024年のファンクラブイベントでは、普段と担当を入れ替える試みもありました。
HAYATOのラップを受け持ったREIは、発声も表現も自分とは違うことを実感します。
仲間の声を外から聴くだけでなく、自分でその部分を担うことで、表現の違いを学ぶ経験でした。

2025年のメジャーデビュー曲「BLAST」では、REIは冒頭付近の低音ラップを新たな一面として挙げています。
以前から低い声を生かすラッパーに惹かれ、自分でも試していた表現を取り入れたものです。
低さそのものを誇るというより、好きな音楽から得た感覚を、自分の担当部分に使う試みでした。

同じシングルの「Bittersweet」では、葛藤を抱えた思いをどう歌うかが焦点になります。
REIが特に終盤で思い描いたのは、あふれてくる感情へ手を伸ばすような姿でした。
低音の迫力を加える一方で、人物の揺れる気持ちを歌に移す表現も続けていたのです。

同年のアルバム『AMAZONIA』に入った「LUMINA」では、メンバーで歌詞作りにも取り組みました。
REIは、自分たちの書いた言葉が描く状況を思い浮かべると、歌う感覚も以前と違ったと話しています。
ファンへの思いを共有して書いた言葉が、声へ乗る感情にも影響していたのです。

2026年、誰に届ける声なのかを考える

2026年の「WARAiNA」に収められた「Beast Mode」では、荒々しい曲の性格に合う表現を優先しました。
REIは、整った歌い上げよりも、全員で共有した野性的なイメージに合うことを重視したと話しています。
自然体やバラードへ表現を広げても、攻撃的な声を手放したわけではありません。

2026年「INFERNO」最終公演のONE N’ ONLY
2026年「INFERNO」最終公演のONE N’ ONLY。
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同年9月の「INFERNO」最終公演で、REIは歌への向き合い方が変わったことを明かしました。
自分の望む表現への思いが強く、グループでの録音に苦戦することもあった中、トレーナーの助言から、届けたい相手を考えるようになったというのです。
後にライブ映像を見返すと、客席へ懸命に訴えかける自分の声が、それまでとは違って感じられました。

本人も、その違いを説明しきれませんでした。
それでも、自分を支えるメンバーやスタッフ、ファンの存在が歌を変えたという実感がありました。
ここで語られたのは、声域が広がったという報告以上に、歌の向かう先が変わったという経験です。

REIは、強く歌う方法だけを積み重ねてきた人ではありません。
鋭さ、気軽さ、素直さ、低音の存在感を、それぞれ必要な曲へ持ち込んできました。
その選択を支えるものが、自分の声を生かす意識から、誰かに届く歌を作る意識へと広がっているのです。

REI(ONE N' ONLY)の歌い方

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