平浩二は、2021年のステージ復帰にあたり、「バス・ストップ」を当時と変わらない声で届けたいと話していました。
ところが、2025年の公演で振り返ったのは、以前より声が出るようになったという実感でした。
長年の代表曲を守る思いと、新しい歌へ託した感謝をたどると、復帰後の歌唱が見えてきます。
「バス・ストップ」(1972年発表曲/テイチク公式音源)
「バス・ストップ」を以前の声で届けたい
「バス・ストップ」は、1972年に発表した代表曲です。
伸びやかな声を生かすために作られたこの曲は、半世紀近くたった復帰の場面でも、平にとって大切な基準になっていました。
2021年4月、公演中にくも膜下出血を発症し、歌手活動を中断します。
5月17日にステージへ戻った際には、入院で体重が7キロ減り、自分の体ではないように感じる不安を語っています。
歌いたいのに歌えない時間を経て、以前の歌声を再び客席へ届けることを目標にしたのです。
その取材では、代表曲への思いに続けて、新曲も出したいと話していました。

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復帰の経験を、新曲の感謝へ
2022年12月14日に発売した「愛する君にありがとう」は、その新曲への意欲が形になった作品です。
妻の高子淑江が作詞・作曲を手がけ、発売前日のディナーショーで披露しました。
平がこの歌で届けたいと語ったのは、病気を乗り越えた、素直な感謝の気持ちでした。
レーベルも、自分の人生をしみじみと歌い上げる作品として紹介しています。
復帰後の歌には、長年歌ってきたヒット曲と、自身の経験から生まれた新しい題材が並ぶようになりました。
「愛する君にありがとう」(2022年発売・正規配信音源)
同じキーで歌い、以前以上の声を実感する
2025年6月4日、羽村市の「夢グループ20周年記念コンサート」で、平は「バス・ストップ」を発売当時と同じキーで歌いました。
この公演を取材した恩田貴子は、声のなめらかさと伸びを伝え、以前より声量が増したと評しています。
本人も、復帰後には以前以上に声が出るようになったと客席へ話しました。
続いて歌ったのは「愛する君にありがとう」でした。
復帰時に願った昔の声とのつながりを保ちながら、新曲では、いまの自分が伝えたい感謝を歌う。
平浩二の復帰後の歩みには、その二つが重なっています。
歌い出しの裏声や、伸びやかな声の特徴は、平浩二の歌い方で詳しく扱っています。







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