平浩二の歌唱変遷|復帰後に感じた声の力と、新曲に託した感謝

2025年6月4日の夢グループ20周年記念コンサートで歌う平浩二 シンガー
2025年6月4日の夢グループ20周年記念コンサートで歌う平浩二

平浩二は、2021年のステージ復帰にあたり、「バス・ストップ」を当時と変わらない声で届けたいと話していました。
ところが、2025年の公演で振り返ったのは、以前より声が出るようになったという実感でした。
長年の代表曲を守る思いと、新しい歌へ託した感謝をたどると、復帰後の歌唱が見えてきます。

「バス・ストップ」(1972年発表曲/テイチク公式音源)

「バス・ストップ」を以前の声で届けたい

「バス・ストップ」は、1972年に発表した代表曲です。
伸びやかな声を生かすために作られたこの曲は、半世紀近くたった復帰の場面でも、平にとって大切な基準になっていました。

2021年4月、公演中にくも膜下出血を発症し、歌手活動を中断します。
5月17日にステージへ戻った際には、入院で体重が7キロ減り、自分の体ではないように感じる不安を語っています。
歌いたいのに歌えない時間を経て、以前の歌声を再び客席へ届けることを目標にしたのです。
その取材では、代表曲への思いに続けて、新曲も出したいと話していました。

2023年6月20日放送の『徹子の部屋』に出演した平浩二
2023年6月20日放送の『徹子の部屋』に出演した平浩二。
画像出典:写真掲載元

復帰の経験を、新曲の感謝へ

2022年12月14日に発売した「愛する君にありがとう」は、その新曲への意欲が形になった作品です。
妻の高子淑江が作詞・作曲を手がけ、発売前日のディナーショーで披露しました。

平がこの歌で届けたいと語ったのは、病気を乗り越えた、素直な感謝の気持ちでした。
レーベルも、自分の人生をしみじみと歌い上げる作品として紹介しています。
復帰後の歌には、長年歌ってきたヒット曲と、自身の経験から生まれた新しい題材が並ぶようになりました。

「愛する君にありがとう」(2022年発売・正規配信音源)

同じキーで歌い、以前以上の声を実感する

2025年6月4日、羽村市の「夢グループ20周年記念コンサート」で、平は「バス・ストップ」を発売当時と同じキーで歌いました。
この公演を取材した恩田貴子は、声のなめらかさと伸びを伝え、以前より声量が増したと評しています。
本人も、復帰後には以前以上に声が出るようになったと客席へ話しました。

続いて歌ったのは「愛する君にありがとう」でした。
復帰時に願った昔の声とのつながりを保ちながら、新曲では、いまの自分が伝えたい感謝を歌う。
平浩二の復帰後の歩みには、その二つが重なっています。

歌い出しの裏声や、伸びやかな声の特徴は、平浩二の歌い方で詳しく扱っています。

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