アン・ユジンは「This Wish」の録音を終え、歌う自信が増したと振り返っています。
IVEで仲間と歌う時とは異なる、一曲を自分の声で引き受ける経験でした。
不安を抱えていた頃から、ソロの舞台にも立つようになるまでをたどります。
緊張で声が裏返った練習生時代
2025年に昔を振り返ったユジンは、事務所に入る前には歌もダンスも正式に習っていなかったと話しています。
短期間で覚えたものを月末の評価で披露すると、手が震え、声が裏返ってしまうことがありました。
自分では早く覚えたわりにできていると思っていたため、歌には期待していないという事務所側の言葉を知った時は衝撃を受けたといいます。
2018年にIZ*ONEでデビューし、期間限定のグループで活動した後、2021年にはIVEのメンバーとして新たな出発を迎えます。
IVEは6人組で、ユジンはリーダーとボーカルを担っています。
「ELEVEN」で始まった活動に続き、2022年には「LOVE DIVE」「After LIKE」を発表しました。
「LOVE DIVE」で、心配するだけの時間が変わる
IVEのデビュー直後、成功してもユジンは次の作品を心配し、喜びに浸りきれませんでした。
「LOVE DIVE」を準備する時には、前の作品で足りなかったことをメンバーと話し合い、個人の練習も増やします。
取り組んだ分だけ変われるという実感が、自分にもできるという確信につながりました。
この時期の本人は、以前は先を心配するばかりだったが、今は不安になると練習する、と話しています。
歌がもっと上手になりたいという願いも、そこで言葉になっています。
気持ちの強さだけで声が変わったとする話ではなく、不安に対して取る行動が変わったのです。
同年夏には、自信を歌うIVEの曲をステージで表現することが、自分自身の自信にもつながっていると語りました。
歌詞の中の堂々とした人物像を演じることと、歌う本人が変わっていくことが、少しずつ重なっていきます。

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「This Wish」で、一曲全部を自分の声で届ける
大きな節目になったのが、2023年末の「This Wish」です。
ディズニー映画「ウィッシュ」の主題歌を、韓国語のスペシャル・コラボレーション版として歌いました。
グループでは、仲間とパートを分けながら一つの曲を作ります。
この録音では、最初から最後まで自分の声で引き受けることになります。
ユジンはその重さを感じ、レッスンや準備を重ねて臨み、録音にも長い時間がかかったと明かしています。
ディズニー作品が好きだった本人にとって、依頼は信じられないほど嬉しい機会でした。
一方、曲は難しく、録音は楽なものではなかったといいます。
2024年の取材では、一曲を自分の声で完成させ、反応も得られたことで、歌う自信が増したと振り返りました。
ここで重要なのは、高い音が出たという一点より、一曲を歌い終えた経験そのものです。
難しさを抱えて取り組んだ仕事が、歌手としての自信につながりました。
アドリブやラップへ、役割が広がる
2024年の「All Night」では、Cirkutからアドリブや旋律を考える機会を与えられました。
ユジンは、その自由な録音を楽しんだと話しています。
さらに「IVE SWITCH」では、ユジンもラップに取り組みました。
高音を受け持つだけに役割を固定せず、言葉とリズムで曲に加わる場面へも進んでいます。
これは声域が広がったという意味ではなく、作品の中で任される表現が増えたという変化です。
同年のワールドツアーについては、各地で異なる観客と出会うことがパフォーマンスの助けになったと語りました。
ロラパルーザに向けても、生バンドと代表曲を用意し、初めてIVEを聴く人とも楽しめるステージを考えていました。
2024年のシカゴ公演では、ユジンとリズの高音が見どころとして取り上げられています。
録音で作った作品を大きな会場へ持ち出し、踊りながら歌で印象を残す姿が評価されるようになりました。

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歌を褒められる側になっても、挑戦は終わらない
2025年1月の「REBEL HEART」のアンコールでは、歌い出し、サビの高音、終わりをユジンが受け持ちました。
歌の要所をつなぐ声として、その存在感が改めて注目されます。
かつて歌に期待していないと話していた人からも、IVEのコンサート後には歌を褒められたといいます。
本人が誇らしく感じたのは、昔の評価が、その後の活動を通して変わったからでした。
同年秋の「SHOW WHAT I AM」では、ソロ曲「Force」も披露します。
公演を取材したユン・ギベクは、そのパフォーマンスに加え、安定した高音も評価しました。
グループの盛り上がりを支える声から、自分の曲で一つのステージを担う声へ。
「This Wish」で感じていた一曲を任される重さを思い返すと、ソロの場面を持つことにも違った意味が見えてきます。
ただし、経験を積めば緊張が消えるというわけではありません。
2026年のユジンは、大会場よりも、聴き手一人ひとりの顔が見える小さなステージのほうが緊張すると話しています。
大きな客席では、皆が自分を好きでいてくれると思って歌えても、目の前の表情が見えると別の難しさがあるのです。
ユジンの変遷は、苦手を一つずつ消して完成する物語というより、歌える場面と引き受ける役割を増やしてきた歩みです。
一曲を任されて得た自信も、観客と向き合う難しさも、次の歌へつながっています。
曲ごとに高い声や柔らかな声をどう使うかは、アン・ユジンの歌い方で掘り下げています。







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